注文書ファクタリングのおすすめ業者!メリット・デメリットなどの仕組みを解説

注文書ファクタリングとは?メリット・デメリットも解説

「ファクタリングは請求書を買取ってもらうこと」と言うイメージをみなさんお持ちですが、実は請求書を発行する前の段階でも、資金化可能なケースがあります。

それが「注文書ファクタリング」と呼ばれるものです。従来より、「ファクタリングは請求書買い取りでなければならない」わけではありませんでした。しかし、請求書を発行しない段階での、その仕事の報酬(売掛金)を債権として買取るのはかなりリスキーでした。

従来のファクタリングは金額や支払日が確定している「確定債権」と呼ばれる「請求書」のファクタリングでした。一方、金額や支払日が確定しない時点のものを「将来債権」と呼び、従来はなかなかファクタリング会社も買取りに踏み出せないでいました。

しかし2020年の「民法(債権法)改正」によって「将来債権の譲渡」について明文化されました。

そのため、従来は法的根拠が薄く、「当事者間の自由な意思表示」があってもためらいがちだったファクタリング会社側も、一定の根拠がある債権譲渡規定が設けられたことで、徐々に将来債権ファクタリングに踏み出しています。

今回紹介する「注文書ファクタリング」もその将来債権ファクタリングの1種です。注文書の段階では、仕事の依頼であり、注文書通りの期限、クオリティで仕事ができるかわかりません。しかし、注文書通りに仕事を果たすだろうとみなして、その注文書の金額をもとにファクタリングを行います。

今回は、この新しいタイプの注文書ファクタリングについて詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてください。

注文書ファクタリングおすすめ3社比較

スクロールできます
おすすめ業者BESTPAYBESTPAYGMO BtoB 早払い
必要書類 2者間:4%~12%
3者間:2%~9%
5%〜 2〜12%(注文書)
1〜10%(請求書)
おすすめ度★★★★★★★★★★★★★★☆
入金スピード最短2時間最短翌日最短2営業日
公式サイト公式ページ公式ページ公式ページ
※最新情報は各公式サイトをご確認ください。
目次

注文書ファクタリングとは業者に注文書を買い取ってもらう資金調達方法

注文書ファクタリングとは業者に注文書を買い取ってもらう資金調達方法

注文書ファクタリングとは、取引先から受け取った「注文書(発注書)」をファクタリング業者に買い取ってもらい、商品やサービスの納品前に資金を調達できる方法です。通常のファクタリングは請求書(売掛金)を対象としますが、注文書ファクタリングでは仕事が確定した段階で資金化できる点が特徴です。

そのため、材料費や外注費、人件費など、納品前に発生する先行コストの支払いに充てやすく、資金繰りを安定させやすくなります。銀行融資のような担保や長い審査期間を必要とせず、売掛先の信用力が重視されるため、創業間もない事業者でも利用できる可能性があります。

請求書ファクタリングに比べて手数料が高めになる傾向があり、発注者からの注文のキャンセルリスクやファクタリング会社選びには注意が必要です。事前に契約条件を確認し、自社の資金需要に合った活用が重要です。

注文書ファクタリングと請求書ファクタリングとの違い

従来のファクタリング(=請求書ファクタリング)と注文書ファクタリングは、主に資金化できるタイミングと手数料で違いがあります。以下の比較表を見てください。

比較項目注文書ファクタリング請求書ファクタリング
資金調達できるタイミング案件受注後案件納品後
ファクタリング業者への手数料高い注文書ファクタリングより安い
支払いサイト主に30〜180日主に30〜90日
買取の対象注文書請求書
取引形態2社間
(売掛先への通知なし)
2社間または3社間
(3社間は売掛先への通知あり)

注文書ファクタリングは納品、検収前の段階でファクタリングできます。納品、検収後は金額や入金日が確定するので、「確定債権」となり以後は請求書を発行できるようになり、従来の請求書ファクタリングを行います。

言うまでもなく、将来債権の段階では、本当に注文書通りの金額、納期で仕事が果たされるかわかりません。クオリティが低く、減額査定される可能性もあります。そうした「注文書通りに仕事が確定しないリスク」をファクタリング会社が引き受けなければならなくなります。そうなれば、リスクヘッジのため手数料が通常の請求書ファクタリングより高くなるのもやむを得ないとも言えます。

ひょとすると仕事が完遂できないかもしれない状況でファクタリングを行うわけで、多少高い手数料については甘受しなければなりません。ファクタリングなので償還請求権もないため、ファクタリングが引き受けるリスクは特に大きくなってしまうからです。

注文書ファクタリングおすすめ7選!業者の特徴を比較

注文書ファクタリングおすすめ業者の特徴を比較

注文書ファクタリングができるファクタリング会社は、増加傾向にあるものの、まだまだ少数派です。2020年の民法(債権法)改正によってようやく動き出した段階です。その流れにいち早く乗っている注文書ファクタリング可能なファクタリング会社を7社紹介します。今後増えていくと思われますが、今はこの7つから選んでみましょう。

それでは、それぞれ順に解説します。

ビートレーディングは最大6ヶ月先まで買取可能

ビートレーディング
審査通過率非公表
手数料2者間ファクタリング:4%~12%
3者間ファクタリング:2%~9%
入金速度最短2時間
買取可能額下限も上限もなし
契約方式2者間ファクタリング・3者間ファクタリング
対象事業者個人事業主・法人

ビートレーディングは東京都内に本社を持ち、大阪・名古屋・福岡・仙台といった全国の主要エリアにも支店を持つファクタリング会社です。地域を問わず幅広い企業や個人事業主をサポートしており、月間の取引実績は1,000件を超えるなど、豊富な運用経験を有しています。

同社の強みは、スピード感を重視した資金調達体制にあります。オンラインでの手続きを活用することで、条件が整えば申込みから最短2時間程度で入金まで進めることが可能となっており、急な資金ニーズにも柔軟に対応できる点が評価されています。

また、見積り依頼や相談、必要書類の提出までをLINE上で完結できる仕組みを整えており、手間の少なさも特徴の一つです。提出が必要な書類が少ない点も、利用者から使いやすいと支持されています。

さらに、請求書発行前の段階である注文書をもとにした資金化にも対応しており、いわゆる将来債権を活用した「将来債権ファクタリング」が可能です。注文書も将来債権なので「注文書ファクタリング」もできます。

制度改正を背景に、いち早く新しい仕組みを取り入れてきた姿勢からも、同社の柔軟性と先進性がうかがえます。

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BESTPAYの取引はすべてノンリコース2社間

BESTPAY
審査通過率非公表
手数料5%〜
入金速度最短翌日
買取可能額100万円〜3億円程度
契約方式2社間ファクタリング
対象事業者個人事業主・法人
※注文書ファクタリングは法人のみ

「BESTPAY」は、数あるファクタリングサービスの中でも、注文書や受注書といった将来債権を専門に扱う点が大きな特徴です。「注文書ファクタリング専門ファクタリング会社」と言う位置付けです。請求書が発行されるまで資金を待てない、受注はあるのに先行費用の負担が重いといった事業者にとって、受注段階で資金化できるBESTPAYは心強い存在になります。将来債権の段階でファクタリングを活用したい事業主にとって、有力な選択肢となります。

BESTPAYは、株式会社アレシアが運営する将来債権ファクタリングサービスのブランドで、受注と同時に資金調達が可能な仕組みを実現しています。従来のように請求書発行後の確定債権を対象とするのではなく、高度なリスク分析技術を活用することで、注文書や発注書の段階から資金化を可能にしている点が特長です。これにより、納品前の早いタイミングで資金を確保でき、外注費や仕入れ費などの初期コストに充てられます。

また、銀行融資のような複雑な手続きや長い審査期間は不要で、発注者の同意も必要ありません。最短で翌営業日には資金が入金されるスピード感も魅力です。さらに、ノンリコース契約を採用しているため、万が一売掛金が回収不能となっても返済義務が生じず、安心して利用できます。BESTPAYは、中小企業や個人事業主の資金繰りを支える、新しい資金調達の形を提案するサービスです。

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GMO BtoB 早払いは法人専用のファクタリング

GMO BtoB 早払い
審査通過率非公表
手数料注文書買取:2〜12%
請求書買取:1〜10%
入金速度最短2営業日
買取可能額100万円〜1億円
※スポットプランの場合は300万円以上
契約方式2社間ファクタリング・3社間ファクタリング
対象事業者法人

「GMO BtoB早払い」は、GMOペイメントゲートウェイが提供する法人向けのファクタリングサービスです。決済や金融支援を中心に幅広い事業を展開する同社が手がけており、単なるファクタリング会社ではなく、総合的な経営サポートの一環として位置付けられている点が特徴です。ファクタリング分野では、業界の自主規制団体であるOFAの認定事業者としてガイドラインに沿った運営を行っており、信頼性や安心感を重視する企業から高い評価を得ています。

同社が提供する「GMO BtoB早払い」は、売掛金を早期に現金化できる一括型ファクタリングサービスで、資金繰りの安定や突発的な支出への備えとして活用されています。プランは単発利用向けのスポットタイプと、契約後は原則1年間追加審査なしで利用できる継続タイプの2種類が用意されており、利用頻度や資金ニーズに応じて選択可能です。買取金額の上限も最大1億円と高額に対応しているため、中堅・成長企業にも適しています。注文書など将来債権のファクタリングもできます。

また、GMOペイメントゲートウェイでは、融資や請求書カード払い、売掛保証など多様な金融メニューも展開しており、状況に応じた柔軟な資金調達が可能です。なお、「GMO BtoB早払い」は法人限定サービスとなっており、個人事業主やフリーランスは利用できない点には注意が必要ですが、信頼性と安定性を重視する企業にとって、有力な資金調達手段になります。

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ファクタリングのTRYは最短で即日入金

ファクタリングのトライ
審査通過率非公表
手数料3%〜
入金速度最短即日
※3社間ファクタリングの場合は最短2日
買取可能額10万円〜5,000万円
契約方式2社間ファクタリング・3社間ファクタリング
対象事業者個人事業主・法人

「ファクタリングのTRY」は、スピード感を重視して資金調達を行いたい事業主に選ばれているファクタリング会社です。売掛金を対象に高額買取を行い、最短即日での資金化に対応しているため、急な支払い対応や資金繰り改善に役立ちます。全国対応のため、東京以外の事業者でも利用しやすく、2社間ファクタリングを採用している点も安心材料です。売掛先へ通知されることなく、事業運営に影響を与えずに資金調達が行えます。

経験豊富な担当者が一社一社の状況に寄り添い、経営面も含めた丁寧なサポートを行う点も特徴です。手数料は業界最低水準の3%からとコストを抑えやすく、他社からの乗り換えを検討している場合には、条件次第でさらに有利な手数料が適用される特典も用意されています。

契約方法は、東京店舗での対面対応に加え、Zoom面談やクラウドサインを活用したオンライン契約にも対応しており、全国どこからでもスムーズに手続きが可能です。最短2時間で契約完了を目指せる点も、「ファクタリングのTRY」が多くの事業主に支持される理由です。

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けんせつくんは建設業界専門で最短2時間入金

けんせつくん
審査通過率非公表
手数料5%〜
入金速度最短2時間
買取可能額上限なし
契約方式2社間ファクタリング
対象事業者建設業に従事する個人事業主・法人

「けんせつくん」は、その名の通り建設業に特化して設計されたファクタリングサービスです。回収サイトが長くなりやすい、支払いが遅れがちといった建設業特有の事情を前提にサービスが構築されており、現場を理解した資金調達が可能です。一般的なファクタリングでは対応が難しい建設業の売掛債権についても、低手数料かつ迅速に買い取る体制が整っているため、資金繰りに悩む事業者にとって心強い選択肢になります。

「けんせつくん」は、ファクタリング会社である株式会社ウィットが、建設業向けに立ち上げた専門ブランドです。他業種向けサービスとは切り分け、建設業に集中することで、より実情に即した対応を実現しています。銀行融資のように煩雑な手続きや時間を要する方法を避けたい方にも適した資金調達手段です。

請求書だけでなく、受注段階の注文書からでもファクタリングできる点も大きな特徴で、将来債権を早期に資金化できます。申込みから契約まではスマホで完結し、全国どこからでも利用可能、最短2時間とで資金化できるスピード感も魅力です。少額利用や個人事業主にも対応しており、建設業に精通したスタッフが相談に応じるため、初めてでも安心して利用できます。手数料も5%からと業界最安水準で、建設業の資金繰り改善を力強く支えるサービスです。

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日税ファクタリングサービスは7ヶ月以上も相談可

日税ファクタリングサービス
審査通過率非公表
手数料1〜3ヶ月:0.3〜3.5%
4〜6ヶ月:0.5〜5.0%
※注文書ファクタリングの場合
入金速度新規:1〜2週間
継続:最短即日
買取可能額100万円〜1億円
契約方式2社間ファクタリング
対象事業者個人事業主・法人

日税ファクタリングサービスは、「税理士とその関与先のために」と言う理念のもと、日税グループが提供する信頼性の高い資金調達サービスです。税理士事務所とその顧問先企業を主な対象とし、安心感のある日税ブランドを背景に、健全で透明性の高いファクタリングを展開しています。手数料は月0.07%からと業界最低水準を実現しており、コストを抑えながら資金繰り改善を図れる点が大きな特長です。審査スピードにも優れており、新規利用でも1~2週間、継続利用であれば即日から1日程度で対応可能な体制を整えています。

同サービスは、請求書ファクタリングだけでなく、出来高での買取や注文書・注文情報をもとにした将来債権ファクタリングにも対応しています。支払いサイトが長い将来債権のファクタリングにも対応しています。原則6か月先までの注文書や発注書ですが、7か月以上先に納期や支払いが来る場合も相談に応じます。

さらに、補助金・助成金の交付決定通知書を対象としたファクタリングや、診療報酬・調剤報酬・介護報酬を活用した短期の運転資金、長期の設備資金・賞与や納税資金向けのファクタリングまで、業界最高水準の幅広いファクタリング商品ラインナップを揃えています。

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トップ・マネジメントは法人限定で最大1億円対応

トップ・マネジメント
審査通過率非公表
手数料2社間ファクタリング:3.5〜12.5%
3社間ファクタリング:0.5〜3.5%
入金速度最短翌日
買取可能額30万円〜3億円
※売掛先1社に対する上限は1億円
契約方式2社間ファクタリング・3社間ファクタリング
対象事業者個人事業主・法人

トップ・マネジメントは、ファクタリング業界で15年以上の運営実績を持つ老舗企業です。長年にわたり培ってきたノウハウと丁寧な対応力から、業界内外で高い評価を受けており、初めてファクタリングを利用する事業者でも相談しやすい存在として知られています。

同社の大きな特徴は、「顔が見えるファクタリング」を重視している点です。公式サイトには担当スタッフの写真や名前が掲載されており、利用者が安心して問い合わせや相談ができる体制を整えています。こうした透明性の高い姿勢は、ファクタリング会社としての信頼性を裏付ける要素の一つとです。また、東京商工会議所の会員企業であることからも、企業としての社会的信用の高さがうかがえます。

取り扱いサービスも幅広く、一般的な売掛金ファクタリングだけでなく、見積書・注文書・発注書など、将来債権を対象としたファクタリングにも積極的に対応しています。契約はオンラインでも完結できるため、全国どこからでも利用可能です。さらに、銀行振込に加え、スタッフが直接現金を届けるプランも用意されており、緊急性の高い資金ニーズにも柔軟に応えられる点が強みです。

加えて、同社代表は日本で2社間ファクタリングの考え方を広めた人物として知られており、その専門性と実績もトップ・マネジメントの信頼性を支えています。

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注文書ファクタリングで資金調達するメリット3選

注文書ファクタリングのメリット3選

注文書ファクタリングは従来の請求書ファクタリングよりも早い段階で資金調達できますが、そのメリットについてまとめました。早期資金化だけではないメリットについても期待できるようです。

それぞれのメリットについて解説していくので、理解して資金繰り改善や事業拡大に役立てましょう。

注文を受けたタイミングで資金を調達できる

売掛先から注文を受けたタイミングで利用できる
形態ファクタリングのタイミング
注文書ファクタリング受注後(仕事をする前)
請求書ファクタリング納品後(仕事をした後)

注文書ファクタリングで資金調達する最大のメリットは、売掛先から注文を受けた段階で利用できる点にあります。通常のファクタリングは、請求書が発行され、売掛金が確定してからでなければ資金化できません。しかし注文書ファクタリングであれば、受注が確定した時点で将来発生する売掛債権をもとに資金を確保できるため、入金までの待ち時間を大幅に短縮できます。これにより、仕入れ費用や外注費、人件費など、納品前に必要となる先行コストの支払いに充てることが可能です。

また、銀行融資のように決算内容や担保を重視されにくく、創業間もない事業者や赤字決算の企業でも利用できる可能性があります。資金不足を理由に受注を断る必要がなくなり、事業拡大のチャンスを逃しにくくなる点も大きな利点です。さらに、売掛先への通知が不要な2社間ファクタリングを選べば、取引関係に影響を与えることなく資金繰りを改善でき、安定した経営につなげられます。

支払いサイトが長い売掛債権でも現金化できる

注文書ファクタリングを利用する大きなメリットの一つが、支払いサイトが長い売掛債権でも早期に現金化できる点です。通常、売掛金は請求書発行後(つまり業務完了、納期後)、30日から90日以上の支払いサイトが設定されることも多く、その間は売上があっても資金が手元に入らず、資金繰りが不安定になりがちです。注文書ファクタリングであれば、売掛先から注文を受けた段階で将来発生する売掛債権をもとに資金調達ができるため、請求書発行までの期間を加えて、さらに長期間待つ必要がありません。請求書ファクタリングより長い支払いサイトでも資金化できます。

形態一般的な支払サイト
注文書ファクタリング30〜180日程度
請求書ファクタリング30〜90日程度

この表で見ても分かるように、注文書ファクタリングの支払いサイトは請求書ファクタリングより長く、請求書ファクタリングでは断られるような支払いサイトが長いケースでも対応可能な場合があります。

注文書ファクタリングは建設業などの黒字倒産のリスクが高い業種におすすめ

特に、建設業や製造業、IT・制作業など、納品前に材料費や外注費、人件費といった先行コストが発生する業界では、支払いサイトの長さが経営の大きな負担となります。

注文書ファクタリングを活用すれば、こうした先行支出に必要な資金を確保でき、資金不足を理由に受注を断るリスクを減らすことが可能です。売上は期待できるので、手元にキャッシュがなくて不渡りを起こしてしまう「黒字倒産」のリスクも減らせます。」

また、銀行融資のような担保や長期審査を必要とせず、借入ではないため負債を増やさずにキャッシュフローを改善できる点も魅力です。支払いサイトに左右されない安定した資金繰りを実現する手段として、注文書ファクタリングは有効な選択肢と言えるでしょう。

2社間ファクタリングを選べば売掛先への通知や承諾が不要

2社間ファクタリングなら売掛先にバレない

注文書ファクタリングのメリットの一つに、2社間ファクタリングを選べば売掛先に知られずに資金調達できる点があります。2社間ファクタリングとは、利用者とファクタリング会社の2者のみで契約を行う仕組みで、売掛先への通知や承諾を必要としません。そのため、「資金繰りが厳しいと思われたくない」「取引先との関係性に影響を与えたくない」「依頼が完了していないのにファクタリングして換金するのか?と思われたくない」といった不安を抱える事業者でも、安心して利用できます。

注文書ファクタリングは、受注段階で将来発生する売掛債権を資金化できるため、仕入れ費用や外注費、人件費などの先行コストに対応しやすいのが特徴です。そこに2社間方式を組み合わせることで、通常どおり取引を進めながら、裏側で資金繰りを整えることが可能になります。銀行融資のような担保や長期審査も不要で、スピーディに資金を確保できる点も魅力です。売掛先との信頼関係を維持しつつ、必要な資金を確保したい事業者にとって、2社間の注文書ファクタリングは非常に相性の良い資金調達手段です。

償還請求権なしのノンリコース契約か確認する

償還請求権付きのファクタリングの場合、売掛先から回収不能になったときには、みなさまが代わりにファクタリング会社へ返済する義務を負ってしまいます。この償還請求権付きのファクタリング(リコース契約)ではなく、「回収できないリスクもファクタリング会社が引き受ける」ノンリコースファクタリング(ノンリコース契約)にしてください。

ただし「償還請求権付きのファクタリングは実質融資である」と言う判決(※)が出ていますので、そもそも、償還請求権付きのファクタリングを求めるファクタリング会社は悪徳業者の可能性が高く、絶対に契約してはいけません。

大阪地方裁判所 平成29年(2017年)3月3日判決

注文書ファクタリングで資金調達するデメリット3選

注文書ファクタリングにはメリットだけではなく、当然デメリットもあります。メリットとデメリットをしっかり比較していただき、みなさまの事業所は注文書ファクタリングを実施すべきかどうか、ご判断ください。

それぞれのデメリットについて解説するので、しっかりと把握した上で利用した方が良いかを判断しましょう。

請求書ファクタリングより手数料が高くなる

注文書ファクタリングで資金調達する際の代表的なデメリットとして、請求書ファクタリングに比べて手数料が高くなりやすい点が挙げられます。請求書ファクタリングは、すでに納品やサービス提供が完了し、売掛債権が確定している状態で資金化するため、ファクタリング会社にとって回収リスクが比較的低い取引です。

一方、注文書ファクタリングは、受注段階の将来債権を対象とするため、ファクタリング後、納品遅延や契約変更、注文キャンセルになる、減額査定になるといった不確定要素を含みます。その分、ファクタリング会社はリスクを織り込んだ手数料設定を行う必要があり、結果としてコストが高くなる傾向があります。

このように注文書ファクタリングと請求書ファクタリングでは、手数料が倍異なります。

形態手数料の目安
注文書ファクタリング(2社間)8〜18%
請求書ファクタリング(3社間)2〜9%
参照:ビートレーディング

想定どおりに売掛債権が発生しない可能性も否定できません。そのため、審査では売掛先の信用力だけでなく、契約内容の妥当性や業務の進行状況なども細かく確認されることがあります。こうした背景から、請求書ファクタリングと同じ感覚で利用すると、手数料負担の重さに驚くケースも少なくありません。

注文書ファクタリングは、納品前に資金を確保できる便利な手段ですが、継続的に利用すると請求書ファクタリング以上にファクタリング手数料が経営を圧迫する可能性があります。利用にあたっては、資金が必要なタイミングを見極め、請求書ファクタリングや融資など他の方法と比較しながら、コストとメリットのバランスを十分に検討することが重要です。

注文書ファクタリングは審査が厳しい傾向がある

請求書ファクタリングに比べて審査が厳しい傾向

注文書ファクタリングのデメリットとして挙げられるのが、請求書ファクタリングと比べて審査が厳しくなる傾向がある点です。請求書ファクタリングは、すでに納品や役務提供が完了し、売掛債権が確定しているため、ファクタリング会社としても回収リスクを把握しやすい取引です。

一方、注文書ファクタリングは受注段階の将来債権を対象とするため、実際に売上が発生するかどうかは今後の業務進行に左右されます。そのため、ファクタリング会社は慎重な審査を行わざるを得ません。100万円mの売上になるはずが、結果70万円だったと言うことも大いにあり得ます。

具体的には、売掛先の信用力に加え、注文書や契約内容の有効性、取引実績、業務の遂行能力などが細かく確認されることが一般的です。通常のファクタリング以上に利用者の信頼度も審査されます。

注文のキャンセルや条件変更、納期遅延などのリスクがある場合には、審査に時間がかかったり、利用自体が難しくなったりするケースもあります。また、取引先が新規の場合や社会的信用度が低い場合、審査基準を満たせず断られる可能性も高まります。

このように、注文書ファクタリングは早期に資金化できる反面、誰でも簡単に利用できるわけではありません。請求書ファクタリングよりも難易度は高く、利用を検討する際は、注文書の内容や取引先との関係性を整理し、信頼性を高める書類を事前に準備するなど、審査を意識した対応が重要となります。

注文書ファクタリングを提供している会社が少ない

注文書ファクタリングのデメリットとして挙げられるのが、対応しているファクタリング会社がまだ少ない点です。2020年の民法(債権法)改正によって将来債権の譲渡が明文化されたのが契機に増えつつありますが、まだ対応しているファクタリング会社は少数です。

一般的なファクタリングは請求書を対象とするため、多くの業者が取り扱っていますが、注文書ファクタリングは受注段階の将来債権を扱う「特殊なサービス」です。そのため、納品前のリスクや注文キャンセルの可能性を正確に評価できるノウハウや審査体制が求められ、提供できる会社が限られています。

選択肢が少ないことで、条件を比較しにくく、自社に最適なサービスを見つけにくい点も課題です。手数料や契約条件に差があっても、他社との相見積もりが取りにくく、結果としてコストが高くなりやすい傾向があります。また、対応エリアや業種が限定されている場合もあり、利用したくても条件に合わず申し込めないケースも少なくありません。

このように、注文書ファクタリングは利便性の高い資金調達手段である一方、市場自体がまだ発展途上にあります。利用を検討する際は、対応可否や契約内容を十分に確認し、他の資金調達方法とも比較しながら慎重に判断することが重要です。

個人事業主向けの注文書ファクタリングはさらに選択肢が限られる

注文書ファクタリングは法人向けでも提供会社が少ないサービスですが、個人事業主・フリーランス向けとなると、選択肢はさらに限られます。

理由のひとつは、受注段階の将来債権について、個人事業主の場合は取引規模や継続性を判断しにくい点にあります。

個人事業主は法人に比べて、決算書や事業実績を示す資料が少なくなりがちです。そのため、注文書があっても「本当に納品まで進むのか」「取引が継続するのか」といったリスクを、ファクタリング会社側が慎重に見ざるを得ません。結果として、法人のみ対応、もしくは実績のある個人事業主に限定する会社が多くなっています。

また、注文書ファクタリングは金額が比較的大きくなりやすく、少額取引が中心のフリーランスには条件が合わないケースもあります。

個人事業主が利用を検討する場合は、対応可否だけでなく、最低取扱金額や必要書類、業種制限なども事前に確認しておくことが重要です。

注文書ファクタリングを利用すべきケースをわかりやすく解説

注文書ファクタリングを利用した方が良い場合と、従来の請求書ファクタリングや他の資金調達を使った方が良い場合があります。どちらが良いのかはケースバイケースです。

ここでは、注文書ファクタリングの利用が特に効果的なシーンを具体的に解説します。

受注から納品まで期間が長い業種の場合

注文書ファクタリングを利用すべき代表的なケースとして、受注から納品までの期間が長い業種が挙げられます。建設業や製造業、システム開発、運送業などでは、契約成立後すぐに売上が入るわけではなく、納品までに数か月を要することも珍しくありません。その間に、材料費や外注費、人件費などの支出が先行するため、資金繰りが不安定になりやすいリスクがあります。

こうした業種では、請求書が発行できる段階(業務完了)まで資金調達を待っていると、手元資金が不足し、業務の進行や新規受注に支障が出る恐れがあります。注文書ファクタリングを活用すれば、受注が確定した時点で受け取る注文書(将来発生する売掛債権)をもとに資金化できるため、納品前の早い段階で必要な資金を確保できます。これにより、先行コストの支払いに余裕を持って対応でき、業務を円滑に進めることが可能です。

また、資金不足を理由に受注を見送る必要がなくなり、事業拡大のチャンスを逃しにくくなる点も大きなメリットです。特に、受注から入金までの期間が長い業種にとって、注文書ファクタリングはキャッシュフローを安定させる有効な資金調達手段になります。

仕入れ費用・外注費・人件費が先に必要なケース

仕入れ費用や外注費、人件費などの支払いが先に発生する状況が挙げられます。建設業や製造業、IT開発などでは、受注が決まった直後から材料の仕入れや協力会社への発注、スタッフの確保が必要となり、納品や検収が完了する前に多額の資金が必要になることがあります。しかし、売上の入金は請求書発行後となるため、その間の資金不足が経営を圧迫しやすいのが実情です。

こうしたケースで注文書ファクタリングを活用すれば、売掛先から注文を受けた段階で将来発生する売掛債権をもとに資金調達が可能となります。請求書の発行を待つことなく現金を確保できるため、仕入れ費用や外注費の支払いを滞りなく行え、現場の進行を止めずに済みます。また、必要な人員を早期に確保できることで、品質や納期の維持にもつながります。

資金不足を理由に受注を断ったり、無理な支払い繰り延べを行ったりするリスクを減らせる点も大きな利点です。先行コストが重くのしかかる事業において、注文書ファクタリングは事業を円滑に進めるための有効な資金調達手段になります。

新規取引・創業期など請求書発行前に資金を確保したいケース

新規取引や創業期など、請求書を発行する前に資金を確保したいケースでは、注文書ファクタリングの活用が有効です。創業間もない企業や新規取引が中心の事業者は、過去の取引実績や決算書が十分でないことから、銀行融資の審査に通りにくい傾向があります。また、新しい取引先との契約では、納品や検収が完了するまで請求書を発行できず、入金まで長期間待たされることも少なくありません。その間に必要となる仕入れ費用や外注費、人件費を自己資金だけで賄うのは大きな負担となります。

注文書ファクタリングであれば、売掛先から正式に注文を受けた段階で将来発生する将来債権(注文書)をもとに資金調達が可能です。請求書発行前でも利用できるため、資金不足によって受注を断るリスクを軽減できます。また、審査では自社の信用力よりも売掛先の信用力が重視されるケースが多く、創業期や新規取引でも利用しやすい点が特徴です。

資金を早期に確保できれば、仕入れや人員確保をスムーズに行え、取引を円滑にスタートできます。新規取引や立ち上げ期の事業を安定した軌道に乗せるための資金調達手段として、注文書ファクタリングは有効な選択肢になります。

大口案件を受注してキャッシュフローが一時的に圧迫されたとき

大口案件を受注したことで、キャッシュフローが一時的に圧迫される場面でも、注文書ファクタリングは有効な資金調達手段となります。大型案件は売上規模が大きい反面、仕入れ費用や外注費、人件費などの先行支出も高額になりやすく、入金までの期間が長いと手元資金に大きな負担がかかります。特に、受注が重なったタイミングや繁忙期には、黒字であっても資金不足に陥るケースは珍しくありません。

このような状況で注文書ファクタリングを活用すれば、受注が確定した段階で将来発生する売掛債権をもとに資金を確保できるため、請求書発行や入金を待たずに先行コストへ対応できます。資金繰りを理由に案件の規模を縮小したり、無理な支払い繰り延べを行ったりする必要がなくなり、計画どおり業務を進めることが可能です。

また、借入ではないため負債を増やさずに資金調達できる点もメリットです。一時的なキャッシュフロー悪化を乗り越えつつ、大口案件を確実に完遂するための手段として、注文書ファクタリングは経営の安定化に貢献します。

注文書ファクタリングに関するよくある質問

注文書ファクタリングに関してよくある質問を紹介します。どれも重要なポイントを含んでいます。疑問点や不安な箇所がある方は参考にしてください。

個人事業主フリーランスでも利用できますか?

はい、注文書ファクタリングはフリーランスや個人事業主でも利用できる場合があります。ただし、すべてのファクタリング会社が対応しているわけではなく、利用可否はファクタリング会社や注文書内容によって異なります。

注文書ファクタリングでは、請求書ではなく「注文書・発注書」をもとに将来発生する売掛債権を買い取るため、審査では利用者本人よりも売掛先(発注元)の信用力が重視される傾向があります。そのため、フリーランスや個人事業主であっても、発注元が法人で信用力のある企業や公共セクターであれば、利用できる可能性は十分にあります。IT業・建設業・運送業など、受注ベースで仕事を行う業種では実際に活用されるケースも増えています。

一方で、法人限定としている業者も多く、個人事業主の場合は利用金額に上限が設けられたり、審査基準が厳しくなったりすることがあります。また、注文の内容が口頭のみで書面がない場合や、発注元が個人の場合は、審査ではマイナスとなります。注文書の発行先を法人に限定しているところの方が多いです。

利用を検討する際は、個人事業主対応の実績があるか、最低利用金額や手数料などを事前に確認し、自身の取引形態に合ったサービスを選ぶことが重要です。

注文書だけでファクタリングの審査は通りますか?

NOです。そもそも注文書だけで審査するファクタリング会社はほぼないと考えてください。注文書ファクタリングは、注文書や発注書をもとに将来発生する売掛債権を審査対象とするため、請求書がなくても利用できる点が特徴です。ただし、ファクタリング会社は回収リスクを判断する必要があるため、注文書の内容や取引の実態を確認できる追加資料を求められるケースが一般的です。

注文書だけで審査すると言うことは、注文書の「偽造、捏造し放題」になってしまいます(もちろん詐欺罪や○○偽造罪の重大犯罪です)。

審査では、注文書に記載された発注元、取引金額、納期、支払条件などが重視されます。加えて、通帳コピー(入金実績)、過去の取引実績が分かる契約書、業務委託契約書、見積書、メールやチャットでの発注履歴など、取引の継続性や確実性を裏付ける資料があると審査に通りやすくなります。特に、発注元が法人で信用力の高い企業である場合は、注文書と通帳コピーのみ、もしくは最小限の追加資料で承認されることもあります。

一方、口頭発注のみで書面がない場合や、発注元が個人、設立間もない企業の場合は、審査がとても慎重になり、利用を断られることもあります。注文書ファクタリングを検討する際は、「注文書のみで対応可能か」ではなく(それは無理なので)、「どのような補足資料が必要か」を事前に確認し、審査に備えることが重要です。

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